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富士フイルム米iPS企業買収でヒト幹細胞化粧品・再生医療に期待!

2015年5月1日


FUJIFILM ?
先月でしたか、富士フイルムがiPS細胞の開発や製造を手がける米セルラーダイナミクス社をTOB(公開買付)で買収すると発表しましたね。買収額は約360億円。

同じ頃にGoogleが人工知能ーいわゆるAIの研究をしている東大の学生をリクルートしていることが明らかになりました。たしかその提示額が年収1,800万でした。

最大手企業が、次世代テクノロジーに手を出し始め、いよいよ現実味を帯びつつあります。民間企業が参入することによって、間違いなく加速度は増してきていますし、投資額から伺えるその本気度を見ても明らかでしょう。

事前にGoogleの噂は知っていましたが、まあたしかに彼らが参入してくるのは当然ですよね。
その意味で、日本企業ーそれも富士フイルムという技術力のある会社が遅れを取らなかったことは良かったと思います。(実際は遅れているのかもしれませんが…)

富士フイルムには、美容転用できる技術力がある!

まあ結論から言ってしまえば彼らの持つ技術力と研究開発力に期待出来るからですよね。
特にその「ナノテク技術」です。

ところで、みなさんはFUJIFILMと聞いて何を思い浮かべますか?

私は「写ルンです」なんですよね、やっぱり。
あの、インスタントカメラのあれです。

でも今や、FUJIFILMの看板商品と言えば化粧品です。
(今の10代はそもそも写ルンですなんか知らんでしょうね。笑)

中でも爆発的なキラー商品が、「アスタリフト」。松田聖子がCMをやっているあの赤いアレです。

写ルンですとか出していたフィルムメーカーであったはずの彼らがなんで化粧品を出したのか。いや、出せたのか。。

どうして化粧品をやりはじめた?

ご存知のようにデジタルカメラの普及で2000年をピークに写真フィルムの需要は縮小しました。
主力事業が写真フィルムだった彼らは、転換を余儀なくされたわけです。

そこで「創業し直し」ともいえる構造改革を行い、収益の柱をたくさん作り始めます。その柱の一つがヘルスケア事業。

例えばレントゲンや内視鏡などの医療分野ですね、そこで確固たる地位を築いていくことになります。

が、レントゲンなどといったものは「診断領域」の機器。つまり病気を予防したり治療したりするものではない。これを「予防・治療の領域にも拡げていこう」「人々のライフクオリティの向上」に寄与しようと始めたのがこの化粧品分野だったそうです。

じゃあ「予防」とは何か、それは「アンチエイジング」こそ「予防」ではないか。
として生まれたのが「アスタリフト」であったそうです。

よく、フィルムが売れなくなったから化粧品をやりはじめたと世間では言われがちですが違うようです。(事実、化粧品に参入する前でもフィルム事業の売上げは総売上のうちたった3%しかありません。)

「予防→診断→治療」というそれぞれのセクターをおさえようとして始まった動きであり、「化粧品を作る」というよりは「予防(アンチエイジング)商品を作る」なんですね。

なぜ出来たのか

実は、フィルムと人の皮膚というのはかなり近いものだそうです。しかもフィルムの主要成分はコラーゲン。美容において必須なあのコラーゲンです。

富士フィルムは、そのコラーゲンの扱いのプロフェッショナルであり、かつ、肌の問題の解決に応用できる技術を持ち合わせていました。

それが「抗酸化技術」と「ナノ化(極小化)技術」

プリント写真が色あせないように酸化を防ぐための抗酸化技術、コラーゲンをフィルムに浸透させるためのナノ化技術。(コラーゲンを極限まで小さく(ナノ化)することによって水に浸透しフィルムに混ぜることが出来る)

つまり、シミやシワという肌の酸化現象を防ぐことや、美容成分を化粧品に効果的に混ぜたり、あるいは化粧品の肌への浸透率を高くすることが彼らには容易だったわけです。

「スリーピングビューティ」ですね。

で、その叡智の蓄積から、抗酸化に最も効果がある成分がアスタキサンチンであることを発見し、さらにそのアスタキサンチンは水に溶けない物質(化粧品に使えない)であったのにも関わらず、そのナノ化技術によって化粧品として使用出来るようにしたのが「アスタリフト」だったんです。

 

さあ、ここで考えてみて下さい。

こんな会社が幹細胞を扱えるようになったらすごくありません?

万能細胞・iPS細胞・幹細胞などはたしかに大発見ではありました。いかにこれを実用化ーつまり日用品レベルにまで落とし込むかというのがこれからの課題なワケです。

僕個人としては、この富士フィルムの買収騒動には好感を持ちますし、期待もしています。
月並みですが、iPS細胞でノーベル賞を輩出した国として後手に回らないよう、富士フィルムさんの活動を応援していきたいと思います。

 

 

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