「健全な精神は健全な肉体に宿る」
学生時代、筋トレ好きの友人が口にしていた座右の銘です。
古代ローマの言葉だとか誤訳だとか、学業そっちのけで筋トレに行く理由を正当化していたとかそんなことは置いといて、この言葉は実に的を射ていると思います。
「心身ともに健康に」ってやつですね。
運動•食事•睡眠のバランスが重要なことは今さら言うまでもないでしょう。
で、その中の「睡眠」について今日は話をしようかなと思います。
睡眠も仕事のうちである。と僕は思っています。
それゆえに僕はスケジュールに「睡眠の時間」をきちんと入れています。
何となくでもスケジュールに組み込んでおくことで、認識デキルから。
眠いから寝るというよりは、寝ることがより高いパフォーマンスを発揮するということを意識しておく必要があります。
寝るときは寝ることに「全力」で取り組むべきなんですよ。
短時間でも快適な朝を迎える為に
とはいうものの、やはり時間はなかなか取れないってのが正直なところ。
僕も仕事で2時3時に帰ってくることなんてざらにあります。
となると「時間」が取れない以上、「質」を高めて効率的な睡眠を取ることが重要になると。
ですので、参考になるかは分かりませんが、忙しいビジネスパーソン、あるいはどうしても寝る時間が確保出来ない人に向けて僕が実践していた方法を紹介しようかなと思います。
寝るまでに気をつけた6つのコト
帰宅前
1.夕方以降はカフェインを取らない
この効果は結構絶大です。
カフェインの覚醒作用はみなさんご存知かと思います。
「わかってるよ、だから寝る前は飲まないようにしてるよ」って人は結構いることでしょう。
でもですね、いいですか。
カフェインの効用って実は思いのほか長いんですよ。
個人差はあるものの5〜6時間前後はあるみたいなんです。
そりゃそうですよ、朝コーヒー飲むと午前中調子いいって人がかなりいるわけですから。
とすると23時に寝ると想定しても18時以降は控えた方が良いでしょう。
僕はこれ、結構徹底しています。
だからコーヒー以外にも、紅茶、緑茶、栄養ドリンクの類いは避けてましたね。
特に玉露系のお茶は控えてました。
実は意外と知られてないんですが、コーヒーよりカフェインの含有量多いんですよ。
仕事できつい時とかはストレッチしたり身体動かして目覚めさせてました。
2.夕飯は早めに軽く食べておくー寝る直前にガッツリは×
睡眠ってのは、休息なわけでそれは各臓器など消化器官も一緒な訳です。
つまり胃が動いていたら休めないです。
食事の後は胃や腸が活発に働いているので寝つけなかったり、眠りが浅くなります。
朝飯食べると目が覚めるのと同じ理屈ですよ。
寝る頃には消化を終えていた方が良いので、理想論を言えば、食べ物を消化するのに必要な2~3時間前には食事を済ませるのがベストでしょう。
といってもどうしても帰りは遅くなってしまうと思います。
あるいは、栄養面から外食で済ましたくないなんて方もいるでしょう。
ですので、僕の場合、残業中の19時頃に一度おにぎりなどの炭水化物や栄養補助食品を口にしておき、帰宅後に食べる場合は、野菜だけ食べたり消化の良い物を口にするようにしておりました。
そのようにして就寝前の胃腸への負担を軽減することが睡眠の質につながってきます。
帰宅〜睡眠
大前提は、刺激を避けること。「あ、今日の仕事はもう終わりかな」と身体の各器官が認識して、睡眠へむけて準備を始めるよう仕向けるのです。
人間、(もちろん急に寝ることも出来ますが)起きるのに時間がかかるように、寝るのにだってそれ相応の準備がいるんです。
スポーツで言うクールダウンに近いイメージですかね。
ゆえに、どんなに疲れていても「バタンキュー」することはやめました。
冒頭で全力で睡眠を取ると言ったのは、単なる根性論ではありません。
それは睡眠を語る上で欠かせない、交感神経と副交感神経の働きをきちんと理解し、意図的にその二つの自律神経をコントロールすることが鍵となります。
先に言ってしまうと、帰宅してから入眠するまでは、すべてこの副交感神経を働かすことに全力になればいいわけです。
というより、脳にそう勘違いさせます。(個人的な感覚ですが)
ここから先はそのことを念頭に読んで頂ければ理解しやすいかと思います。
交感神経と副交感神経の働きについて知っておく
交感神経と副交感神経。
これらは自律神経と呼ばれる神経の2つの系統です。
自律神経ってのは、消化器•呼吸器•循環器など各臓器の活動を24時間体制で維持調整している神経です。
で、結論から言ってしまうと、この自律神経のバランスが崩れると睡眠の質が悪くなるんです。
交感神経ってのは、主に昼間や活動時に使う神経ですね。また、ストレスを感じている時にも働きます。交感神経が働いていると、身体的には
血管→収縮
心拍数→増加
筋肉→緊張
という状態になっているんです。状況が変わったりなんだりしても、すぐに身体が対応できるようにアップをして準備万端といった状態です。
一方、副交感神経は、睡眠中やリラックスしている時に働いてくる神経です。
血管→拡張
心拍数→減少
筋肉→弛緩
という状態を副交感神経はもたらします。
つまり副交感神経は、昼間の活動による疲労回復や体の修復を行うための大切な時間なんです。血管が拡張し筋肉がユルくなるので、栄養や酸素が隅々まで行き渡る、同時に老廃物や疲労物質も排出しやすくなる。すると脳はどんどんそうするよう指示を出す。こうした良いサイクルをもたらすわけ。
ようするに、睡眠の質を高めるのには、副交感神経に働いてもらえばいい訳です。
で、脳を意図的に騙して、副交感神経使わせるんです。
良く言われるように、現代人は人間の本能ー「体内時計」を無視し生きています。
本来であれば、自然のサイクルに沿って自律神経のサイクルも巡っているのに、それが狂わされている。と。
交感神経がいろいろ勘違いしちゃって、ずっと頑張ってくれちゃってるから、バランスは崩れるわ、疲れが取れなかったりするわけ。
でも。勘違いして狂わされいるのであれば、意図的に良い方向へ勘違いさせるという風にすれば、コントロールすることも可能なわけです。
こういうのが自己管理っていうのかなと思います。
3.帰宅後は明るい電気を付けない。
照明が身体に与える影響を侮ってはいけません。
いま、知的照明と言ってオフィスなどでもそれを効果的に使用しているくらいですから。
まず白い蛍光灯はアウトです。
経験上、帰宅後は暖色系の間接照明のみにするのが一番眠りに付きやすいかなあ。と感じます。ホテルなどもベッド周りはそうしてますね。
ポイントは明るさと色。
まあ、これは考えてみれば当然ですよね。
本来ヒトは、日の入りと共に暗闇で過ごしていたわけですから。
で、明かりと言えば火ですもんね。
照明って言ってもここ数百年は行灯、ガス灯だったわけですよ。
江戸時代に蛍光灯なんてありませんからね。
蛍光灯やらLEDやらの白い明かりが出てきたのなんてここ50年位ですよねきっと。
人類の長い歴史の中で体内時計は刻まれていったわけで、ここ50年くらいじゃ対応出来ませんよそりゃ。
寝室以外も含め、帰宅後は家の中を暖かみのある色で、ほんのり明るいくらいにしておくとよいでしょう!
4.必ず入浴を習慣に
交感神経から副交感神経へのスムーズかつ段階的な切り替えが重要になってきます。
で、感覚的ではありますが、この副交感神経への切り替わるポイントが僕の場合、入浴行為なんですね。
筋肉の弛緩とリラックスってのをものすごく感じますね。
外では電車なりでどうしても明るいとこにいたので、明るいところから急に暗いところで過ごすのもなんだか身体に負担をかける気がするんですよ。なんで、お風呂に入ることでワンクッション挟む、と。
僕が更に工夫していたのは、お風呂場の電気は付けず、脱衣場の電気のみつけておりました。
お風呂に窓が付いているので月明かりや街灯の光も十分入ってきますし、脱衣場の電気をつけておけば、不自由しないくらいの明かりは確保出来ます。
科学的にも、身体を清潔にすることで汗腺の詰まりがとれ睡眠中の放熱が効率よく可能だったり、
体温が一度上がってから下がって行く段階が眠りに落ちやすいということで、やはり入浴は大事なんですね。
なので、もはや習慣化させていました。どれだけ酔いつぶれて記憶が無くても、お風呂には入っているというくらいに。
脳なんて単純なもんなんで、「あー、これで気持ちよく寝れそうだわー」とか「めっちゃ副交感神経モード入ってきたわー」とか思ってればそうなりますんで。笑
5.スマホ、PC。テレビは見ない
先程の蛍光灯と同様に明るさ的な問題。
いわゆるブルーライト的なやつは避けましょう。
メラトニンという眠気を誘うホルモンがあるんですが、ブルーライトはその分泌を阻害します。
特にスマホは、光以外でも要注意です。
スマホの場合、テレビや部屋の明かりなど受動的なものと違って能動的に使う物ですから、思考が伴うわけですよ、このサイトを見ようとか色々と。
どうしてもスマホは使わなければならないというヒトは画面の明るさを低くして、なるべく話して使用して下さい。
画面の色設定を反転させています。iphoneであればホームボタンを3回押せば変わります。
あ、そうそう。先程言い忘れましたが、ほんとにストイックな頃は帰り道など夜にコンビニに行くこともNGにしていました。今時のコンビニってLED化が進んで明るすぎますからね。
6.眠くない時は無理に寝ようとしない
「ベッド=寝る場所」と潜在意識に刷り込むためです。
パブロフの犬状態にします。笑
実は、不眠症の治療でもこうやることがあるみたいです。
眠くなるまでソファーに座ってぼーっとしたりして過ごします。
神経が昂っているようなら落ち付かせてみます。
で、寝れそうだなーと思ったらベッドに行くようにします。
よく、ベッドで色々考えちゃって眠れないって人いますが、これをしばらく続けるとホントに変わりますよ。ベッドに入ると思考も何もストップしちゃいます。
ただし、眠れないものの、翌日の予定がハードで少しでも回復しておきたいってときは、おとなしく布団で横になっていて下さい。
眠りにつかなくても、布団で横になるだけでだいぶ効果はあるようですから。
朝篇
カーテンを少し開けておく
これも体内時計のためですね。
人間よく言われるように、日光を浴びて体内時計がリセットされます。
で、カーテンを少し開けておくと僕が感じているメリットとしては、
1.日の光が差し込んでくるので、自然と目が覚める。(それも日が高くなるに連れて覚醒していく感じ)
2.日光を浴びると、なんかの成分が出て、12〜15時間後に自然と眠くなるっていう眠りのスイッチが入る。
3.既に多少開いていることで、カーテンを開けるのに抵抗がなくなる。笑
特に、2の日光を浴びてから何時間後にってのが大事です。
うそだろーと思って、1週間くらい計ってみたら、自分が眠くなる時間が朝日を浴びてから大体16時間後っていう一定の結果が見られたので。
記録を取るといろいろわかりますね。笑
だもんで、朝はなるべく同じ時間に起きるようにしています。
夜眠りにつくには、何時間後ってのがあるわけなんで、多少寝るのが遅くなってもそれは変えません。
すると自然とリズムが出来てくるんで。
睡眠アプリで記録を取る。
最近は睡眠アプリってのもたくさんあるのでオススメです。
3つのメリットがありますので、さらっと。
- 寝返りなどから、眠りの浅い深いを識別し、浅いタイミングで起こしてくれる。
- 逆スヌーズ機能。通常の目覚ましはセットした時間を過ぎると5分ごととかに鳴るようになっているが、これは、セットした時間に向けて30分前くらいから、5分刻みくらいで鳴り始める。(それも段々と音量が大きくなるようになっている)
- 記録が取れる。→自分の睡眠時間やリズムを客観的に見ることが出来る。よって、寝たんだと意識付ける。そうたとえ眠くても、この記録を見て「寝てんだから眠いはずねえだろ」と思うと、目が覚めてくる。
後記
幼稚園や小学生の頃を思い出してみて下さい。
夜更かしなんかしてなかったですよね。というか出来なかった。何故なら朝早く起きて、日光も浴びて昼間は遊び回っているから。
紅白なんかで0時まで起きているとすごい自慢げな気分でしたし、たまに遅くまで起きれた時は少しオトナになった気がしたもんでした。
自己管理って、自分を厳しく律してむち打っているようなイメージあるかもしれません。
俺にはとうてい無理だよーと。
でも、僕は自己管理って、自分が出来ないってことを認識することから始まるのかなと思っています。
あ、それは身体の機能だから当然なんだとか。精神がたるんでるとかそういんじゃないから、自分を卑下する必要はないいんだと。
「無知の知」状態じゃあかんのかなと思います。