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「手段」と「目的」混同はやめよう。手段の目的化を防ぐには。


こんにちはtestaroです。
今日は、「手段」と「目的」について話そうかと思います。
具体的に言えば、手段が目的化してしまうことの怖さについて、です。

どういうことか。
わかりやすいのが「ダイエット」
ダイエットって「手段」であって「目的」ではないですよね。

ダイエットする•痩せることが目的となってそれに躍起になっているという。
(まぁそれが続かない原因でもあるんですが…)

スポーツ•勉強•ビジネス•政治であれなんであれ
この状況にほんと陥りやすいです。
ですが、何かを達成したいと思っているならばこの状況は避けるべきでしょう。

少し何パターンか見てみましょう。

「スポーツの場合」
試合に勝つために体力が必要。
体力をつけるために走り込みを行う。
走り込みをしないやつは悪という図式。

「勉強の場合」
社員の語学力アップを目指す。
達成度合いがわかりにくいのでTOEIC800点にしよう。
で、みんなTOEICの勉強に走る。

「ビジネスの場合」
問題解決にはフレームワークが有効。
フレームワークをたくさん身に付ける。
フレームワークありきでしか見れなくなる。

「政治の場合」
政治家になって日本を変えたい
政治家になるためには選挙が必要
選挙の為の政策に走る。

以上の例から分かるように、ほんとによくあるパターンだと思います。
少しギクッとされた方、いるんじゃないですか?

(自戒を込めてではありますが、都度この内容については記事にしていきたいと思ってます。)

手段はツールでしかない


手段はいわばツールでしかありません。
何の為にそれをやっているのか、その大きな所を見落としていてはいつまでたっても
ゴールにはたどり着けません。

とかく日本人は、「なぜやるか」というとこより「どうやるか」に重きを置きがちですよね。
まあそれが悪いというわけではないんです。座禅なんてもんはその究極ですしね。
「ただ座る」という手段に目的を置いているという。。
が、やはり何かを達成しようという場面においては「手段」を「目的」にするのは避けるべきです。

男子ハードルのメダリストである為末大選手の話をしましょう。
彼は各メディアで「目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいいのではないだろうか」とよく語っています。

為末選手はかつて100メートル走の選手でした。中学時代までは成長も早く、実力も抜きん出てたそうです。
が、高校生くらいになると結果が残せなくなってきた。
そこで為末選手は、400メートルハードルへ転向しました。
なぜか。
それは、彼にとっての陸上は「勝つこと」だったから。
それも「世界に勝つ」と。

「勝利」という目的のために、「競技」という手段を変えたんですね。
結果、どちらがよかったかは言うまでもありませんよね。

意外な落とし穴「〜になりたい」も手段でしかない

テレビ局に行きたい。
歌手になりたい。
政治家になりたい。
映画監督になりたい。

これらのような「〜になりたい」っていう職業的なのは目的だと思うかもしれませんが、
これも手段であると考えた方が良いです。

それになってどうしたいのか。
その先のもっと大きな目的(夢)があるのであれば、通過点でしかないわけですよね。

例えば「こんな世界を表現したい」「日本の映像文化のレベルを上げたい」とかってなら
何も映画監督にこだわる必要は無いわけですよ。
そのための最短距離が映画監督な人—つまり「映画監督になる=その人の力が一番発揮される」人がなればいいだけであって。

方法論に過ぎないわけです。別に写真や美術で表現出来ればそれでもいいわけです。
むしろ、逆にいうと他のことでも表現出来るんですよ。
つまり、それが「手段」として映画を選んでいるということなわけですから。

これ、特に仕事を選ぶ上でしっかり考えて欲しいですよね。
良い会社に就職する為に良い大学を出る。
これはもちろん人生の選択として間違ってはないですが、「収入が良いから」といった理由だけで
「良い会社」への就職を選んでしまうと、仕事のモチベーションがあがらないですし、
その人の能力も発揮出来ないかもしれません。

根本的な解決にならない恐れが有る


誰かが仕事でミスをしたとします。
その防止策として、細かく書類をチェックするようにしたとしましょう。

つまり「ミスを無くす」という目的のために「チェック」という手段を選んだと。

ここまではいいんです。

が、毎度毎度チェックしていく内に、「チェックをする」こと自体が目的になってしまうんです。
「チェックする」ために書類を回しているといいますか。あるいは誤字脱字を気にして、文字面だけを見て中味を全く振り返っていなかったり…

これ、何の為にチェックしているのかを忘れてますよね。

「ミスをしない」→「チェックをする」ではありますが、恐らくはその前に
例えば「お客様の満足度を高める」といったもっと大きな目的があるはずです。

で、初めて
「お客の満足度を高める」→「ミスをしない」→「チェックをする」
という図式が生まれるわけです。

ミスをしないってのは、いわば「目標」です。
そう考えると、その目標を達成するには「チェック」という「手段」に固執する必要は無いと。
とすると、「システムで自動化する」とか「エクセルで自動計算する」とか「そもそもその書類を無くす」
あるいは「書類のフォーマットを変える」とかそうした「仕組み」を変えた方が圧倒的に「ミスをしない」という目標には効果が大きいはずなんです。

つまり、「チェックをする」という手段が目的化してしまうことで、満足し
「ミスを根絶」といった根本的な解決にはつながっていないわけなんです。

ある意味で目的の為には手段を選ばないことが重要になってくるのではないかと思います。

 

結局は目的の具体的なイメージが大切

初心を忘れずにではないですが、結局最終的にどうしたいのかを強くイメージしておくことが大事です。
灯台というか指針になりますよね。

イメージですが、
ある島(ゴール)に向かうのに、海を越えるために「舟を漕いでいく」という手段を選んだとします。
漕ぎ始めてしばらくすると、思いのほか島が遠くて「舟を漕ぐ」のに必死になってきましたと。
やがて、「より早く」とか「より快適に」とか「漕ぐこと」に夢中になり過ぎて、どこに向かっているかを忘れ、気づいたらあらぬ方向に行ってしまった。
ってな感じでしょうかね。

まあ、仕事なんかでも大切かなと思いますけどね。
「この会社に入ってこうしたかった」みたいな思いは忘れがちですし、
日々の業務に埋没しがちです。
自分の今やっていることは、全体のどの部分なのか、会社の事業のどの部分に寄与しているのか。
全体のフローのどの位置なのか。

テレビ局に入って何がしたかったのか。
政治家になってどうしたかったのか。

たまにそんなことを自問自答してみたり、
あるいは忘れないように目に付くところに張っておいたりしてもいいかもしれませんね。

 

自分の中でまとまる前に書き始めたので、当初の予定とはだいぶ方向が変わった内容になってしまいましたが、
今日はこのへんで。

 

 

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testaro

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